時の流れ
あれからどれほどの時が流れたのだろう?
故郷を離れ都会に身を置くようになってから。
高校を卒業して故郷を離れ、都会の大学へ進学しそのまま都会で就職した。
地元を離れる時には、郷愁と呼ぶのだろうかとても強く故郷に心引かれながら去ったのを覚えている。
しかしその郷愁は薄れ、気が付けば故郷に育ててもらった時間よりも、都会で過ごした時間の方が長くなっている。
私はどこへ流れついたのだろう?
都会で色々な刺激を受け勉強し、良き友人にも巡り会えた。
就職して仕事をし、仕事の大変さや苦労も味わい、仕事の与えてくれる満足感や充足感も味わった。
最初は絶望的にも思えた先輩達との仕事の差も、残業して徹夜して頑張る中で追いつき追い越したりもした。
新人と呼ばれる立場から、気が付けば後輩が増え中間管理職の立場へとなっていった。
仕事を覚え成長し、仕事が私を成長させた。
思うことがあり、この春に独立しフリーランスとなった。
私はどれほどの時を過ごし、どこへ向かおうとしているのか?
故郷への道すがら、そんな事を考えた。
故郷への道のり
と、急にポエムっぽく始まってしまい、すみません(^-^;
今日は平日の月曜日ですが、お盆はどこも込み合うのでフリーランスの特権を活かして、本日一足早く実家へ帰省します。
実家は田舎のため、電車を乗り継いで帰ります。
今はその電車の中でこの記事を書いています。
いやー、実家へ帰省するのは実は久しぶりだったりします。
なかなか仕事や家庭が忙しく、時間が取れなくて帰省の機会を逃していました。
ですがフリーランスとなった事で、仕事日を自由に選べるため、平日の今日を休みにして代わりにお盆に仕事をする事にしました。
仕事の日時の裁量が大きいのがなんと言ってもフリーランスの大きな魅力の1つですから。
その魅力を最大限今回は活かさせてもらおうかと(^-^)w
幸い特急の自由席券でしたが、楽々座る事ができました♪
流石、平日。
故郷の友人達
さて、話を最初の故郷の話に戻させて頂きまして、故郷に帰るのは本当に久しぶりです。
故郷の中学生や高校生の頃の友人達とも、ずっと会っていません。
年賀状のやりとりで辛うじて繋がっている関係かもしれません。
そして故郷の友達には誰一人として今回独立してフリーランスになった事は話していません。
何でしょう、特段負い目を感じている訳でもないですが、地元に残って仕事をして子育てをしてと頑張っている友人達に比べれば、私は都会に出て都会の色に染まり、いまいち一言では説明できない仕事で生計を立て食べていこうとしている、と。
何だかどう説明して良いものか分からないのと
「都会だから仕事の芽もいっぱいあって、独立なんかも出来るだろうさ!」
みたいに思われないかな、という変な危惧もあったりして言い出せずにいたりします。
まぁ田舎に暮らす心豊かな友人達がそんな事を言うわけもないのは分かっているのですが、故郷を去った身としては何かそんな「地元を捨てた人間」というレッテルを貼られているのではないだろうかと、ふっと心に浮かんだりするのです。
故郷に足場を築く可能性
幸か不幸か私が行っている事業の大半はWeb上で完結するものがほとんどであり、場所を選ばないのが実状です。
特段、都会に居を構えて取り組まずとも、地方に移り住んで取り組んでも仕事が成り立つわけです。
なので現状で故郷に戻って仕事をする事も可能です。
インターネットに繋がる環境さえあれば仕事が出来ますから。
ただ「故郷でも仕事が出来る」のと「故郷に戻って仕事をしたいか?」は、また別問題な気がします。
故郷は良くも悪くも田舎で、昔の子供時代や学生時代のしがらみがいっぱい待ち受けています。
友人達も良いおじさん、おばさんに歳をとったとはいえ、会って話せば昔のまま。
今さらそんなしがらみがいっぱいの中に入ってやっていけるかと言うと、都会の良い意味での無関心さに救われている部分もある自分自身には辛い選択な気がします。
田舎はほんと街を歩けば会う人会う人が知り合いです(^-^;
名前は知らずとも顔はどこかで見たことのある人達です。
そして昔の自分自身の事も知っています。
別に昔、何かやらかしたとかではないですが、今さら振り返ってほじくって話したくない過去くらい誰だってあるじゃないですか。
そんな過去の自分も抱えながら、故郷で仕事をするメリットが現在の私にはあまりないかなぁ、と(^o^;
もちろん、この辺の思いは年齢とともに移り変わる事もあるのかなぁ、と思うので自分が還暦を迎える頃には
「故郷に帰る!あそここそが自分の居るべき場所だ!」
と思って突然地元に帰る事もあるのかもしれませんが、今はそこまでの想いではないかな、と。
問いかけ
故郷を離れ、どれほどの時間が流れたのだろう?
私はどこへ流れ着いたのだろう?
その答えはまだ「都会」にあり、「故郷」にはない自分自身に少し寂しくもあり、ホッとしたりもする道すがら。
移りゆく車窓を眺めながら。