悪夢再び
またやってしまいました(>_<)
気を付けてはいたんですよ。
だのに何故・・・。
風邪を引いてしまいました(T^T)
皆さんからしたら
「なんだ、風邪か(^^;」
と思われることと思いますが、フリーランスの身の上になって思うのは「風邪や病気は、ほんとかかってはいけない」という事です。
何故って仕事が止まってしまうから。
サラリーマンであれば自分が風邪で休んでも、自分の仕事は誰か他の人が代わりにやってくれます(たまにそのまま仕事が残っている事もありますが(^^;)。
ところがフリーランスの場合には、風邪で仕事を休むと、そのまんま仕事の進捗が完全にストップしてしまいます。
”代わりの誰か”が存在しないために、風邪・病気・怪我での休みはそのまんま作業ストップになってしまいます。
これは怖い(>_<)
救急病院での出来事
サラリーマン時代のかなり昔の話ですが、日曜日の夜に38度の高熱が出て、月曜の仕事は絶対に休めない日で、どうしようも無くなり夜間にやっている救急病院に行きました。
夜間の救急病院は人でごった返していて、特に子供さんを抱えた親御さん達が沢山きていました。
やっぱり子供が熱を出したり調子が悪ければ、親は何時であろうと向かうものなんですね。
親御さん達の愛情を感じつつも、ボーッとした頭でひたすら順番を待っていました。
2時間くらい待って自分の番が来て診察を受けて
「どうしても明日の仕事は休めないから注射か点滴をお願いします!」
とお医者さんにお願いして、1時間ほど点滴を打ってもらう事になりました。
診察室とカーテンで挟んだだけのベッドに横になり、上を向いたままヌボーッとしていました。
と、そこに急患が運ばれてきました。
救急車で運ばれてきたその男性は50歳位の方。奥さんも付き添っています。
「あんまり人の診察内容とかって聞いちゃいけないよな~」
とは思いつつもカーテン1枚しか遮る物がないので、お医者さんと急患の男性の話は丸聞こえ。
お医者さんの診断は「心筋梗塞」とのこと。
緊急で手術が必要とのこと。
まだ体が動く男性は
「いやー、帰って明日の仕事の仕込みをしなくちゃいけないから、手術は困ります。明日の昼間に手術に延ばせませんか?」
と食い下がります。
医者「一刻を争うタイミングですよ。今すぐに手術しなければ、明日の昼までなんて保ちません。仕事は諦めて下さい。」
男性「分かりました。ちょっと待って下さい。」
と、そう言って一緒に連れ添って来てくれた奥さんと話して明日の仕事の調整をしていました。
男性と奥さんが話している内容によると、夫婦2人でお弁当屋さんをやっているもよう。
夜の仕込みの間に急に胸が痛くなって、仕事の途中に救急車で運ばれてきたそう。
2人で作らないと仕込みは間に合わないらしく、明日はお客さんに連絡してお弁当を勘弁してもらおうと話していました。
と、この辺まで聞いて点滴が効いてきたのか頭がグワーンとしてきて、眠ってしまいました。
点滴開始1時間後に看護婦さんに起こされて帰ることに。
先ほどの男性と奥さんの姿は見つけられず、手術室に入ったか、心臓の手術の出来る大きな病院に搬送されたのか等は分かりませんでした。
自営業者のリスク
救急病院で会った(というかカーテン越しに聞いてしまった)男性と奥さんは、きっと自営業者のご夫婦だったのだと思います。
あ、会社としての法人なのか、個人事業主でフリーランスなのかまでは分かりませんでしたが。
話を聞いている限りでは、夫婦で夜中にお弁当の仕込みをして、朝になったらその作ったお弁当を契約している会社さん等に届ける様でした。
日曜の夜の出来事だったので、月曜日のお昼ご飯向けのお弁当をお客さんには届けられない事になります。
もの凄い機会損失と、仕入れた具材等もダメになりますから直接的な仕入れ代のマイナスにもなった事と思います。
というか、心筋梗塞の手術がうまくいく、うまくいかない等にも思いっきり左右されますし・・・。
自営業者のリスクは正に
健康を害すると事業の継続自体も危ぶまれる事になる
という点です。
特にフリーランスとして1人で仕事をしているとか、2人だけで夫婦で小さく商売をしているとか、自分の家族以外の従業員がいない状況での事業の場合は、自分自身や家族が病気になるだけでもうアウトの場合があります。
1人なら確実に作業ストップ。
2人でも2人いないと仕事にならない状況なら、作業ストップ。
しかも
作業ストップ = 収入源の枯渇
だったりするので、本当に健康には気を付けなければいけないです。
風邪引いてもいけないし、病気をしてもいけないのです。
今回風邪を引いてしまった事を良い教訓とし、体を鍛えるなど健康に注意して生活をしていこうと思います。
健康で仕事が出来ること
これこそがフリーランスに求められる最重要事項だと思うのです。
お弁当屋さんのご夫婦のその後
果たしてその後、ご夫婦のお弁当屋さんはどうなったのか?
通常なら知る由もないですが、奇妙な運命の偶然か私は知ることになります。
私の職場でもお弁当を取っていました。
1食500円で、人数分注文しておくと毎朝発泡スチロールに入った容器で届けてくれて、翌朝また新しいお弁当と交換するというタイプのお弁当屋さんでした。
救急病院で点滴を打ってもらったお陰で、月曜日はなんとか仕事に出る事が出来ましたが、お弁当屋さんから電話があって
「今日は届けられない」
との事でした。
風邪でボーッとしていましたし、何よりも滅茶苦茶仕事が立て込んでいて忙しかったので「あぁそっか」程度にしか思わずいましたが、火曜日になっても水曜日になってもお弁当屋さんは来ませんでした。
確か金曜日くらいに
「お弁当箱を回収に伺います」
と連絡があって、先週末に食べてそのままになっていたお弁当容器をおばさんが取りにきました。
ちょうど私が出て対応をしたのですが
「ちょっと色々とあってお弁当を作れない事になりまして、今後はお弁当を届ける事が出来ません。すみません。」
と頭を下げるおばさんは、疲れてやつれた顔をしていました。
その話を聞いて、ようやくう風邪が治ってきていた私は「あれ?もしや救急病院で心筋梗塞で倒れた男性の奥さんか!?」とピンと来ましたが、救急病院でカーテン越しに聞いてしまった後ろめたさ等もあり
「もしかして旦那さんが救急病院に心筋梗塞で運ばれませんでしたか?」
とは聞くことは出来ませんでした。
ですが確かに思い返してみると付き添っていた奥さんの声と、今目の前にしているお弁当屋のおばさんの声は似ていたようにも思います。
その後、そのお弁当屋さんとは連絡を取る事はありませんでしたが、人づての話では廃業されたということでした。