これまでの米国雇用統計をグラフで確認
2014/3//7に2月分の米国雇用統計が発表されました。
【2014/03/07(金) 22:30発表】
米国 2月 非農業部門雇用者数変化 [前月比]
前回:11.3万人 予想:15.0万人 結果:17.5万人
米国 2月 失業率
前回:6.6% 予想:6.6% 結果:6.7%
市場予想と比較し、非農業部門雇用者数変化は予想よりも2.5万人増となる17.5万人QE3縮小開始後では久々の良い数字が出てきました。
失業率は予想よりも0.1%悪化し、6.7%となりました。
ですが失業期間が27週未満の短期の失業率は4.2%にとどまるそうで、これは2008年4月以来の低水準になるそうです。
米雇用統計に潜むインフレの予兆-警鐘鳴らす短期失業率低下 - Bloomberg
アメリカでは短期失業率が低下し、2008年4月以来の低水準となっている。インフレの予兆とも言われている。デフレを脱却しインフレ(好景気)ですかー。アメリカが一歩抜きん出て世界経済を引っ張る事になりそうですね
2014年FOMC第2回目は2014/3/18・19開催
こうした雇用統計が示される中で、来週アメリカのFOMC(連邦公開市場委員会)が3/18、3/19の2日間に渡って開催されます。
今回のFOMCはイエレンFRB新議長が就任してから初のFOMCとなり注目を集めています。
また議長も変わりましたが、FOMCの他のメンバーも一部入れ替えがありました。こちらは2月に就任したイエレン議長とは異なり、年を跨いだ段階で入れ替わっていました。
2013年末までの任期でFOMCから抜ける地区連銀総裁。
- セントルイス連銀のブラード総裁
- シカゴ連銀のエバンズ総裁
- カンザスシティ連銀のジョージ総裁
- ボストン連銀のローゼングレン総裁
2014年からFOMCメンバーとなった地区連銀総裁は以下のとおり。
- クリーブランド連銀のピアナルト総裁
- フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁
- ダラス連銀のフィッシャー総裁
- ミネアポリス連銀のコチャラコタ総裁
これらの入れ替えも2013年末でのQE3テーパリング開始に影響を及ぼしたとか。
今年のFOMCメンバーの発言にも注目です。
注目はQE3がどの程度の縮小幅になるのか
ですが今回開かれるFOMCの最大の注目はなんといっても
QE3縮小継続か否か?
また
QE3縮小が継続されたとして、縮小規模が大きくなるのか?
の2点でしょう。
2月までの米国量的緩和の規模を確認してみましょう。
- 米国債の買入350億ドル
- MBS証券の買入300億ドル
と合わせて650億ドルの資産買い入れを行っています。
市場予想ではこれを50億ドルずつ減らして合計100億ドルの減額がなされるだろうとの予想が大半を占めています。
ですが、昨年2013年5月にバーナンキ前議長が発言した内容では「2014年中頃にはQE3を解除するだろう」といった見通しが発表されていました。
これに沿っていくと今回100億ドルを減らしただけではまだ毎月550億ドルの資産買い入れがあり、次回以降の2014/04/29・30、2014/06/17・18の2回のFOMCでQE3解除(資産買い入れ停止)まで持って行くのにはどこかで急激な縮小拡大が必要になります。
ですので、非農業部門雇用者数変化が強い数字を示した今回、更に縮小幅を大きくするのではないかとの予想もちらほら出ています。
150億ドルとか200億ドルとか減額するような事になれば、サプライズとして市場に動揺が走る事になると思われます。
NYの視点:来週の米FOMCではQE縮小継続か | 経済 - 株探ニュース
2014/3/18~3/19の両日アメリカではFOMCが開催される。QE3の縮小継続(資産買い入れの減額)が予想されている。
まとめ
- グラフで米国雇用統計を振り返る
- イエレンFRB新議長の船出となるFOMCは2014/3/18・19に開催
- QE3資産買い入れ枠の減額幅は100億ドルか?もっとか?
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