特集 住まいのお金スタート!
新年を迎え、2014/1/1の記事で告知した通り、新しいマネーに関する話題を提供させて頂きます。
色々なテーマを考えていたのですが、皆さんもお正月でゆっくりのんびり過ごされているでしょうから、ゆっくり考えられるテーマから行こうかなと。
新しい特集記事のテーマは
住まいのお金
についてです。
「住まいのお金」と一口に言っても、持ち家やマンション、アパートから公営住宅、社宅など皆さんの置かれている状況によって、全然違った形や金額でお金が発生していると思います。
賃貸に住んでいる方の話はまた別の機会にさせてもらうとして、お正月ですから夢を見るためにも持ち家・マンション(賃貸除く)の話をさせて頂きましょう。
持ち家・マンションの入手方法
一戸建てやマンションを手に入れるためには以下の様な方法があります。
- 新規購入
- 中古購入
- 相続や譲渡
この中では3の相続や譲渡は親や親戚がお金持ちだったり、何かしらの都合で譲り受けた場合でしか入手できないため、あまり一般的ではありません。
1と2の「購入する」というのが一般的な入手方法になるかと思います。
では家やマンションを購入するためにはどの程度の費用が掛かってくるのでしょうか?
少々データが古いですが住宅金融支援機構が発表している「平均像(平成21年度) 」を参照させて頂きましょう。
(4-1. 住宅ローンを利用する方の平均像 http://www.flat35.com/loan/atoz/4_1.html)
フラット35利用者の「建設費・購入価額(万円)」は3,065万円となっており、平均金額としては3,000万円となります。
持ち家やマンションを入手するには平均で3,000万円の出費が必要となります。
キャッシュで3,000万円を用意できる人は、ポンと支払ってしまえば話はここで終わりです。
でもなかなか用意できませんよね~、3,000万円。
そこで登場するのが住宅ローンです。
住宅ローンの最近5年間の推移
住宅ローンの最近の推移を確認していきましょう。
と、その前にこの後出てくるキーワードの解説を先にしておきます。
住宅ローンには大きく分けると3つのタイプがあります。
固定金利期間選択型、変動金利型、全期間固定金利型。
固定金利期間選択型・・・選択した期間は金利を固定しますという住宅ローン
変動金利型・・・・・・・半年毎にその時の金利が適用される住宅ローン
全期間固定金利型・・・・借り入れ期間全部の金利を固定しますという住宅ローン
でわでわ上記の事を頭に入れて見ていきましょう。
国土交通省が発行している統計情報を抜粋させて頂きます。
(建設・国土関係統計一覧 - 民間住宅ローンの実態に関する調査 - 概要 http://www.mlit.go.jp/toukeijouhou/chojou/gaiyo_b4t6.html)
件数では平成21年までが固定金利期間選択型が多く、平成22年から変動金利型が多くなっています。
金額ベースでは平成20年までが固定金利期間選択型が多く、平成21年から変動金利型が多くなっています。
金額ベースのグラフも確認してみましょう。
グラフだと見やすいですね。
以前多かった固定金利期間選択型が少なくなり、変動金利型がドンドン増えています。
フラット35のような全期間固定金利型は減ってきていますね。
どうしてこの様な固定金利期間選択型から変動金利型へのシフトが発生したかは以下のグラフを見てもらえば一目瞭然です。
住宅金融支援機構が発表している「民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利等) 」のグラフです。
(4-2. 民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利等) http://www.flat35.com/loan/atoz/4_2.html)
平成20年頃に固定金利期間選択型(3年)の金利が変動金利型の金利よりグッと高くなったからです。
現在一番安い金利で提供できる住宅ローンが変動金利型だからです。
その状況は平成25年でも変わっていません。
なので住宅ローンの最近のトレンドは変動金利が主流となっています。
変動金利のリスク
変動金利は名前の通り、長期金利に沿って毎月変動します(すぐに返済金額に反映される訳ではないが)。
日銀の舵取りにもよりますが、一般的には景気が良くなれば金利は上昇し、景気が悪化すれば金利は下降します。
ここ最近まではずっと景気が悪くデフレが続いていたので、長きに渡り低金利の恩恵にあやかれました。
しかしアベノミクス効果もあり景気が持ち直してきていて「デフレ」の文言も日銀の経済見通しの発表から消えました。
今後景気がさらに良くなってくると、それにあわせてジワジワと金利が上昇します。
変動金利型の住宅ローンはその金利上昇をモロに受けます。半年後とかの金利適用切り替えのタイミングでガンと金利が急上昇する危険があります。
変動金利のリスク対応策
・明らかな景気回復期には変動金利型から固定金利期間選択型に切り替える
・短期間で返済が終わる場合にはそのままの方が良いか計算する
(切り替えに伴う手数料の方が割高になる場合もある)
・繰り上げ返済で早めに返済する