仕事は誰のためにする?
9月に入り、曲がりなりにもフリーランスとして独立して5ヶ月が過ぎまして、ここ最近溜まっていた思いの丈というか、心に鬱積してきていたチリを吐き出したというか、ここ最近の実感を書きました。
安過ぎる仕事に振り回され、自分の企画の仕事は出来ず
「俺はいったい誰のために仕事をしているんだ?」
という思いが湧いてしまい、四苦八苦しております(^o^;
でもこんな思いはフリーランスになったからこそかな、とも思います。
会社員時代は特段「誰のために」なんて思いはあまりなくて
「会社のために仕事してます。お客様のために仕事してます。」
という紋切り型の返答は出来ても、実感は伴っていなかったというか
「別に誰のためとかじゃなくて、お給料をもらうのに必要だから仕事してます。」
というのが本音だったのかな、と。
会社員とフリーランスの違い
会社員は会社から与えられる仕事をこなしていく。
自分自身で考え工夫をしながらも、あくまでも会社が取ってくる仕事をする。
まぁ当然ですか。
でもフリーランスをやっていると、ある程度自分で行う仕事は選ぶことが出来る訳で『どの仕事をするのか?』を取捨選択する権利があるわけです。
独立したての私はこの『どの仕事をするのか?』の権利の行使をミスした訳です。
間違ってしまった原因として下記の様な物が挙げられます。
- 懇意にしてもらっているから
- 仕事も独立まで待ってくれていたから
- 時間はいっぱいあるだろうから
だから引き受けた。
つい会社員時代の感覚の延長で、簡単に仕事を引き受けてしまいました。
これがそもそもの間違いです。
会社員時代はどんな仕事だって良いんです。
「決められた時間作業していれば給料がもらえる」
んですから。
もちろん、最低限のレベルの仕事の質や納期を守ったりは必要でしょうが、その辺を守っていればきちんと給料がもらえた。
こっちのお客さんの仕事だろうが、あっちのお客さんの仕事だろうが、営業職でもない限りはどの仕事を引き受けて仕事をしてももらえる給料は一緒なのです。
ついついその感覚の延長で「きちんと考えないで」仕事を引き受けてしまいました。
会社員時代の感覚で「どの仕事でも良いや」的に選んでしまったというか、良く考えて計算して交渉してからじゃないと仕事は引き受けてはいけないのに、そこまで考えずに引き受けてしまいました(>_<)
フリーランスの仕事
では本来であればどんな事を考える必要があったのでしょうか?
今にして振り返るときっとこんな事が必要だったのかな、と。
【フリーランスが仕事を引き受ける時に考えるべきこと】
- 自分に出来る仕事か?
- 仕事の期間はいつからいつまでか?
- 他の仕事との兼ね合いは大丈夫か?
- 作業単価は安過ぎないか?
- 他の仕事と比較してどの仕事を引き受けるのが儲かるのか?
- 代金はいつ支払ってもらえるのか?
と、職種によっては上記の限りではないかもしれませんが、まずは考えておくべき所だったのかな、と。
上記の内、今回私が間違ったのは「2、3、4、5、6」の5つを間違いました(←間違いすぎやん(-_-;)。
個別に間違いの詳細を見てみましょう。
2.仕事の期間はいつからいつまでか?
開発の仕事だったので、納期が顧客の要望によって伸びたり縮んだりします。
今回は伸びてしまいました(>_<)
これにより完成時の入金が遅くなります。
きちんと納期によって作業期間が増減する訳ですから、その作業期間の増減に応じた契約をすべきでしたが、請負契約みたいに引き受けたので「完成で幾ら」というだけで、伸びた作業期間の分、収入が増えるという事もありません(;_;)
3.他の仕事との兼ね合いは大丈夫か?
これも5月から同時に3件もの仕事を引き受けるという、完全な私の計画ミスです。
「フリーランスになったんだから作業時間は好きに取れる」と変な思いこみがあり、キャパオーバーな仕事量を引き受けてしまいました(>_<)
4.作業単価は安過ぎないか?
これもきちんと検討していませんでした。
「独立したてで仕事が選べる訳じゃないから」
という思いで単価交渉もせずに引き受けてしまいました(>_<)
5.他の仕事と比較してどの仕事を引き受けるのが儲かるのか?
これもきちんと検討すべきでした。
今回の私の件で言えば、自分の企画のWebサイトを立ち上げる方がよっぽど儲かったのです。
複数の仕事があった時にどの仕事を選ぶのか?
当然儲かる方の仕事を選ぶ必要があったのですが、フリーランスになり半ば経営者になったというのに、会社員の感覚で「儲かるかどうか?」という視点を欠いて仕事を受けてしまいました。
ホントこれは私の自覚が欠けていました(>_<)
フリーランスとは言え、個人事業においての社長であり経営者な訳です、私は。
自分自身の判断や選択が、儲けに直結してしまうというその認識が甘かったのです。
会社であれば「会社が儲かる事」を最優先に考えて商売をしているじゃないですか。
それは社員を養うためであり、他社との競争に打ち勝ち生き残るために必要だからです。
個人事業でも一緒です。
「個人事業が儲かる事」を最優先に考えて行動しなければいけなかったんです。
今後は
自分は経営者なのだ!
という自覚を忘れることなく、仕事の選択をしていきたいと思います。
6.代金はいつ支払ってもらえるのか?
ここも何も考えていませんでした。
開発期間が長期に及ぶのであれば「着手金、途中支払い、完成時の支払い」とタイミングを分けて代金を頂けるように交渉する必要がありました。
それが「完成時に一括支払い」だけという形で引き受けてしまい、しかも作業期間が伸びようが伸びまいが代金は一緒というこちらに不利な条件で引き受けてしまいました(T_T)
代金を何度かに分けて振り込んでもらう、作業期間が伸びた場合には1ヶ月あたり幾ら追加で代金が増える事を了承してもらう等、色々と交渉しておくべき事がありました。
この辺を曖昧にスタートしてしまったのも大きな間違いでした。
失敗も経験の内
と、分かっている人からしたら
「あんた失敗し過ぎだよ!」
と思いっきり突っ込まれそうなくらい失敗をしまくりましたが、これも良い経験と思っています(^-^;
失敗するなら早い内の方が良いので、フリーランス独立直後に色々と失敗を経験できて良かったと思っています。
この失敗をしたからこそ、次の仕事を受ける時には色々と交渉が出来るかな、とも思っています。
臆せず、気負わず、経営者として仕事の取捨選択を行っていきたいと思います。