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「辞めたカフェやる!」の友人を説得。現実を突きつける!

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友人の言葉「会社辞めた。カフェやるんだ!」

はぁ~。
今週は仕事になっていません。
20年来の友人から

「会社を辞めたんだ。カフェやるから!」

というトンデモ発言を受けて、自分の仕事そっちのけで下調べして書いたのが下記記事。

思っていた以上の反響を頂きまして「99.9%失敗するから止めてあげて!」というご意見や、カフェを開業する上で役に立つご意見なども頂戴し、非常に参考になりました。
コメントやブコメを下さった皆さん、どうもありがとうございます(*^-^*)/

中でもid:nakaken88888888さんが下さったブコメがとても参考になりましたのでご紹介させて頂きます。

id:nakaken88888888さん
前に僕も考えてみた http://nakaken88.com/2015/04/13/080809 黒字にできる気がしない

id:nakaken88888888さんは以前、カフェ開業に向けての試算をされたとのこと。
その試算をブログに書かれていて拝見しました。

カフェをやる前提で、もう少し数字のところを考えてみます。
週に一回休むとして、月25日営業するとします。10時から20時までの10時間営業。自分以外にキッチンとウェイターを時給800円でそれぞれ1人雇うとすると、人件費だけで2×800×10×25=40万円となります。1坪1万円とし、家賃20万の店を借りるとします。ここまでで月に60万かかっていますが、まだ1円も稼いでいません。


1ヶ月の売り上げを150万とし、原価率を40%とします。これは、100円で仕入れたものを250円で売る計算です。このとき、原価は60万になります。1日中冷暖房を入れたり調理のために水もよく使うので、水道光熱費は10万くらいかかるとします。ここまでで130万円です。150万の売上との差は20万。ここからさらに消耗品費や宣伝費、将来に使うためのお金を引くと、ほとんど残りません。


売り上げ150万としましたが、そもそもこれは相当しんどいです。1日の売り上げは6万。お客さんが1人で500円使う前提でも、1日に120人来ないといけません。1時間になおすと、12人です。1坪1.5席あるとすると、20坪のこのカフェには30席。お客さんがカフェに1時間いるとすると、店の席が平均して4割埋まっていないといけません。


「カフェの接客」と「カフェの経営」 | 今日も8時間睡眠

ふむふむ。
具体的に人件費や売上を算出して、そこから必要な来客数を弾き出していくと。
まずは売上150万円目標で週1日定休日を設けたとして月に営業できるのが25日。
すると日々の売上目標が・・・

 月間売上150万円 ÷ 25営業日 = 6万円

となって6万円。
カフェなので客単価も1人500円程度は妥当な線かな、と。
1日の売上目標6万円に対して客単価500円で計算すると・・・

 6万円 ÷ 500円 = 120人

となって、1日120人の来客が必要と。
うん?
これって月に何人のお客さんが必要なのかっていうと・・・

 120人 × 25営業日 = 3,000人

マジですか!?
月に3,000人も集客出来なきゃダメってこと?
奥さんの味自慢カレーとアテのないコーヒー出して三千人?
これはですねぇ、無理ですよ、無理。
開業にだって前回記事の試算で770万円程度掛かるというのに・・・(T_T)

「やっぱり全力で友人を止めよう!」

と決意を新たにしました(^-^)/


ブコメでは架空友人疑惑も頂きました。

id:totoronokiさん
こんな友人ほんとにいるのかよ。架空の友人じゃねえの・

私もこれが架空の友人だったり、仲良くない友人なら良かったですけどねぇ(-_-;
放っておけば良いですから。

それが、アラフォーにもなる大事な友達が言ってきたので
お店潰して借金だけ残る姿
がありありと見えてしまって、「これはマズイ!友人として止めてあげよう!」とお節介を焼くことにしました(^-^;

coffee

居酒屋での友人とのやりとり

皆さんから頂いたアドバイスやさらに調査を進めた資料をプリントアウトして自分と友人用に1部ずつ準備して昨夜、居酒屋に友人を呼び出し話すことに!

私「呼び出してすまないね」

友人「いやいや、フリーランスやってるマネーさんには聞きたいことも沢山あったから俺の方も丁度良かったから」

私「まぁ、まずは退職おめでとう、乾杯!」

・・・(酒が進む)・・・

前半は友人の話を一通り聞いて「どうして会社を辞めるに至ったか?」の話を聞き、その後カフェ開店のコンセプトについて聞きました。

会社を辞めたのは「もう7年前くらいからずっと辞めよう辞めようと思っていて、ちょうど踏ん切りがついたから」とのこと。
聞けば子供も生まれていて1歳半になるとのこと。(パパ、しっかりしいや!)
カフェは奥さんがバイトでカフェ勤めした経験があり「カフェの接客は出来るよ!」との奥さんの言葉と、奥さんの味自慢カレーが「これがねぇ鉄板!めちゃくちゃ美味いから!」とのバカ旦那談(友人のこと)。
起業に踏み切ろうと思ったのは「2025年問題ってあるじゃない。将来、日本が危なくなるって。それに備えるのに自分で稼ごうと思って」とのこと。
聞けば聞くほど

「アカン。"絶対失敗する"の言葉の前に『100%』とか『何をどうやっても』とかって強調子が増えていく(>_<)」

と内心思いながら

友人「マネーさんはどうやって独立したの?」

という友人からの振りで、ようやく私のターン。
自分の独立に向けての会社員時代からの準備話をば。
会社員しながら副業ベースで仕事を進めて、幾つものビジネスアイデアを小さく試しては失敗し「じゃあこれは?次はこれならどうだ!」という試行錯誤の中から現在のフリーランスとしての仕事の芽が出てきたことを話しました。

ビジネスの素人が最初に考えたビジネスアイデアなど、100%失敗するのは目に見えています。
それは私自身も経験していますし、多くの社長さん達と話す中でも教えて頂いた事例とも一致します。

ましてや友人はその最初に思いついた荒削りのままのビジネスアイデアで勝負しようとしています。

友人「そこは起業家セミナーで教えてもらうつもりだから」

との言葉になおさら不安が募ります。

起業家セミナー

国や都道府県、市区町村等が主催する起業家セミナーは「起業して雇用を増やして欲しい」人達が起業家の卵を後押しする場所です。
甘いビジネスプランを修正したり、起業に向けてのアドバイスはしてくれますが、起業して失敗したその責任は取ってくれません。

ましてやそんな起業家セミナーに行ったが最後。
周囲は起業したくてウズウズしている熱い人達が集います。
そんな周囲の熱にあたれば

「俺も負けていられない!ビジネスプランをもっとブラッシュアップして絶対成功させるぞ!」

と引くに引けなくなること請け合いです(-_-;

友人の様にフワフワした状態で参加したら、変に乗せられてその気になってしまう恐れがあります。
起業の条件が整っていませんし、ビジネスプランも甘々、起業に向けての思いも弱すぎる。
そんな起業に向かない人間を止めてくれるのが、本来ならば起業家セミナーの使命でもあると思うのですが、きっとそうはなりません。

どうにかして起業を出来る様に、変な知恵を授けるのが目に見えています(-_-;

そういった本来ブレーキを踏まなければいけないタイミングで、アクセルを踏むように手伝うのが起業家セミナーだという事も友人には教えました。

試算方法

また、ちょっと古い本ですが私が独立に向けて勉強していた頃に購入してあった書籍にカフェとカレー屋のお店を開く時の話も載っていたので、その部分をコピーして渡しました。

こちらの本でも、カフェの開業資金は10坪のスタンド式コーヒーショップで830万円、20坪のコーヒー専門店で1,450万円必要となっています。
またカレー屋は10坪のカウンター形式のお店で950万円、20坪のカレー専門店で1,550万円が必要となっています。

友人にそのコピーを見せると

友人「うわっ!こんなに掛かるの?」

と驚き顔。
一体どの程度の金額でリアル店舗をやる気だったんだ・・・(-_-;

この資料には「お店の1日の作業の流れ」も載っていますし、FC(フランチャイズ)の目安金額やFCのメリット・デメリットも載っています。

友人「おぉ!ありがとう。こんなの初めて見たよ!」

と喜んでいますが、内心では

私「(おいおい、店舗開業向けの本を5冊くらいは読んでから挑戦する・しないを判断しろよ!)」

と思って友人の喜ぶ顔を見ていました(-_-;

現実を突きつける

色々と話して、お酒の酔いも回ってきたところで、友人に言い放ちます。

私「いいか!お前は起業を舐めすぎだ!そんな無計画でやってうまくいくわけないだろ!」

友人「でもさぁ、もう辞めちゃったし~」

私「子供も生まれて、奥さんと子供を食べさせていかなくちゃいけないんだろ。店潰して借金を子供に被せる気か!」

友人「それは嫌だけど・・・」

私「2025年問題がどうとかじゃなくて、開業したら1年後には潰れてて、1年後すぐに路頭に迷うことになるって、このままじゃ!」

友人「それはまぁねぇ・・・」

そして、起業した人達が辿る末路も伝えます。

  • 1年後に潰れているのが半分。
  • 3年後に潰れているのが7割。
  • 10年後に残っているのは僅か1割。

・・・

起業はハイリスク・ハイリターンの一種の博打。
相当入念に準備しても失敗する人間の方が大多数である現実を伝え、目を覚ましてもらいました。

「起業したら格好良いだろうな~。儲かるかもな~♪」

という淡い夢を打ち砕いてしまった事は申し訳なかったと謝っておきましたが

友人「いや、起業の現実が知れて良かったよ」

と言ってくれたので、そこは良かったです。



居酒屋で話した内容を奥さんにも伝えて、今一度相談してみるとの事なので、後は友人夫婦が冷静かつ現実的な判断をしてくれる事を期待しつつ別れました。

はてさてどうなりますか(^-^;?

まとめ

  • 「会社辞めたカフェやる!」と言った友人は現実のアラフォーの元会社員。
  • 独立店舗型のカフェ経営には1日に来客120人とかが必要!月に3,000人集客できるか?
  • 居酒屋にて資料も見せつつカフェ経営の現実を突きつける!
  • 友人「ちょっと考えが甘かったかな?よくよく考えてみるよ」と一応の歯止めをかけた!